金沢大学附属病院
Kanazawa University Hospital

がん遺伝子パネル検査「プレシジョン検査」について

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  5. がん遺伝子パネル検査「プレシジョン検査」について

1.がん遺伝子パネル検査の目的等

(1) がん遺伝子パネル検査とは
がん遺伝子パネル検査とは、患者さんのがんの診断や治療に役立つ情報を得るために一度に複数の遺伝子変化を調べる、最新の解析技術を用いた検査方法です。当院の「がんゲノム外来」においては、がん遺伝子パネル検査の一種である「プレシジョン検査」を受けることができます。検査対象となる遺伝子のリストは、表1に記載しています。

(2) 新しい「がん」の治療の方法
これまでの「がん」の治療は、主に、発症臓器(たとえば肺、肝臓など)及び組織型(たとえば腺がん、扁平上皮がんなど)に基づく分類をもとに、治療法の選択を行う、という方法で行われてきました。ただ、近年の研究により、「がん」は様々な遺伝子の異常が積み重なることで発症し、仮に発症臓器が同じでも、その遺伝子の異常は個々の患者さんごとに異なることが判ってきました。加えて、「がん」の原因となる遺伝子の異常の中には、がん細胞の生存に重要な特定の遺伝子が存在することも判ってきました。これらを踏まえて、最近では、「がん」の治療は、上記のような分類ではなく、遺伝子の異常に注目する方法で行われるようになりつつあります。

(3) がん遺伝子パネル検査の必要性
上記の新しい方法による場合、検査によってどの遺伝子に異常が生じているかを明らかにする必要があります。ただ、現在、日常診療の中で行われている遺伝子検査では、そのごく一部しか調べることができません。そこで、それ以外の遺伝子の異常を明らかにする方法として、がん遺伝子パネル検査があります。ただし、治療対象となる遺伝子異常が見つかっても、すべての方が治療に結び付くとは限りません。治験の基準、経済的理由等により、治療ができない場合があります。

2.プレシジョン検査を受けることができる患者さんについて

当院において行っている「プレシジョン検査」(以下「本検査」といいます。)は、がん組織から抽出した核酸(DNA)と、血液の正常細胞(白血球)から抽出した核酸(DNA)を比較することで、がん細胞に特異的な遺伝子の異常を見つけるものです。従って、対象となる患者さんは、

がんに罹患しているかどうかを調べる(スクリーニング、検診)ためにこの検査を受けることはできません。また、費用負担の関係で、当院に入院中の患者さんも本検査を受けることはできません。

3.費用について

本検査は、保険診療の対象外であり、自費診療となります。患者さんご自身にかかった費用の全額を負担していただく必要があります。がん遺伝子検査料として588,500円の費用がかかります。また、混合診療になりますので、現在、当院に入院中の患者さんは本検査を受けることができません。

本検査に必要とされる腫瘍組織がない、又は不足している場合、本検査を目的として実施される腫瘍生検も保険診療の対象外となり、費用の全額を負担していただくことになります。侵襲をともなうため、主治医及び「がんゲノム外来」担当医とよく相談してください。腫瘍生検にかかる費用や合併症は、採取する臓器・方法によって異なります。

本検査によって得られた情報をもとに、「がん」に対する治療が行われます。ただ、この治療にかかる医療費は、検査のための費用とは別です。また、この治療が保険診療の対象外となり、高額の医療費を負担していただく必要がある場合もあります。詳しくは、「がんゲノム外来」の担当医にお尋ねください。

本検査に関する説明を受けただけで検査自体を行わないとき(保留を含む)は、がん遺伝子検査相談料のみ(税込22,000円)を負担していただきます。

本検査の申し込みに当たっては、費用の全額をお支払い(現金、またはクレジットカード可)いただく必要があります。クレジットカード払いの場合は、PIN(暗証番号)が必要となります。

(2019年10月1日現在)
項目 料金(自費) 税込金額(10%)
がん遺伝子検査相談料
(外来での相談のみの場合)
20,000円 22,000円
がん遺伝子検査
(プレシジョン)料金
535,000円 588,500円
検体の追加解析料金
284,000円 312,400円
*検査中止時の費用
(病理品質検査後中止の場合)
170,000円 187,000円
(返金額 401,500円)
*検査中止時の費用
(ライブラリ作製後中止の場合)
238,000円 261,800円
(返金額 326,700円)

4.検査の流れ等

(1) 通常の流れ
外来受診から、結果の説明を受けるまでの流れは、図表のとおりです。ご確認ください。

(2) 解析に要する期間
検査の同意から結果の説明までは、最も短くて3週間の期間が必要になります。ただし、これはあくまでも最短のものであり、これよりも長期間を要する場合もあります。例えば、使用する検体の入手に時間がかかる場合や、検査の精度を担保するために通常よりも時間をかけて検査を行う場合には、これ以上の時間がかかります。

(3) 再解析が必要になる場合
適切な方法により準備・輸送された検体を使用した場合でも、検体として使用する組織の状態によっては、遺伝子解析を行っても十分な情報が得られない場合もあります。この場合は、無償で再解析を行います。ただし、残念ながら再解析をしても検査が成功するとは限りません。併せて、再解析を行う場合には、その結果が得られるまで再解析を行ってから3週間以上の期間がかかります。

5.検査を受けることで役立つこと

6.本検査を受ける際の注意点

重要1

本検査には、次のような限界があります。
この点をご了解いただいたうえ、本検査を申し込んでください。

重要2

がんゲノム外来は、がんの治療・診断に関するセカンドオピニオン外来とは異なります。診断内容や治療方針について、専門医の意見や判断を希望される場合には、別途、セカンドオピニオン外来にお申し込みください。

7.検査後の治療について

8.解析の中止および同意の撤回

本検査は患者さんの申し出によりいつでも同意の撤回が可能です。解析の中止および同意の撤回は、担当医にお申し出ください。既に検体が発送されている場合は、解析の中止および検体・関連データの即時破棄を行います。
なお、患者さんの都合による解析の中止の場合であっても、「3.費用について」で記載している段階に応じて返金します。ただし、解析が終了している場合は返金の対象にはなりませんのでご注意ください。

9.生殖細胞系列バリアントに関する結果開示について

プレシジョン検査では、血液由来の正常遺伝子を同時に検査することにより、遺伝性腫瘍の発症に関連した遺伝子の変化(生殖細胞系列バリアント)などが見つかる可能性があります。このように検査の本来の検査目的以外で発見される所見を、「二次的所見」といいます。
発見される可能性がある遺伝性の腫瘍性疾患については表2「二次的に発見される可能性のある遺伝性腫瘍の例」をご参照ください。
検査の過程であなたやあなたの血縁者の健康を守る上で、がん関連疾患について重要と思われる結果が判明した場合で、かつそれに有効な対処法があると考えられる場合は、その病気の専門家、担当医などと慎重に検討した上で、主治医や遺伝カウンセリングを通してご説明させていただく場合があります。
遺伝カウンセリングの外来は保険適用外です。結果の開示を希望しない方はその旨お伝えください。

10.がん遺伝子検査に関するお問い合わせ先

金沢大学附属病院 がんセンター

竹内伸司
TEL:076-265-2794
FAX:076-234-4524

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