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二宮先生ご挨拶

 いよいよ本年度から新専門医制度が開始されます。これまで専門医の認定は各学会の独自の制度設計のもと行われてきましたが、専門医に対する一般的理解も不十分である上に、専門医取得に伴うインセンテイブも認められてきませんでした。平成26年5月に日本専門医機構が発足し、専門医の質の担保と専門医が公の資格として国民に広く認知・評価されることを目指して、専門医制度改革が行われました。新専門医制度では、19の基本領域において、基幹病院と連携病院内で3年間のプログラム研修が定められています。具体的には、専門医を目指す臨床研修終了後の医師は、専攻医として専門研修プログラムを行い、専門研修カリキュラムを通して指定された疾患の必要症例数を経験し、実臨床を通して専門的知識を身に着けるとともに、最終的には専門医認定試験に合格することを求められます。専門医取得のためには、臨床研修2年目にどの領域の専門研修プログラムを専攻医として行うかを登録し、卒後3年目から専門研修カリキュラムをスタートさせなくてはなりません。

 金沢大学附属病院の各診療科は、これまでに関連施設との強い連携関係があるため、関連施設での一般的な疾患の診療と大学での専門性の高い診療を通して多数の専門医を輩出してきた実績があります。現在本院では基本19領域のうち17領域について専門研修カリキュラムが行えるように、専門研修基幹施設として複数の連携施設群とともに専門研修施設群を形成した専門研修プログラムを提案しています。さらに臨床研修と専門研修がスムーズに移行できるように、研修医・専門医総合教育センター内の臨床研修部門と専門医研修部門が連携して学生・臨床研修医・専攻医を支援する体制をとっています。

 専門研修プログラムの初年度となる平成30年度には、合計79人の専攻医が本院を基幹病院とした専門研修を開始することになりました。内科・外科専門研修では、臨床研修で経験した症例の一部を専門研修に含めることができる上、基本領域に基づいたサブスペシャリテイ領域に関しても、専門研修プログラム中に連動して研修を行うことで比較的早期にサブスペシャルテイ専門医の資格を取得することが可能となっています。さらに外科専門研修プログラムは、3年間所属科を限定せず、北陸3県の関連施設を自由に選択して専門研修が受けられるように配慮されています。

 また本院で臨床研修プログラムを行っていれば、よりスムーズに専門研修プログラムに移行することが可能です。平成31年の卒業生からはよりスムーズに専門研修がうけられるように、本院の臨床研修プログラム内に専門領域重点プログラムを組み込みました。このプログラムを選択すれば、具体的な専門領域が決まっていなくてもセンタースタッフが専門研修への移行をサポートします。

 新専門医制度はようやくこれから始まろうとしており、施行にあたっては今後様々な混乱の発生が危惧されています。本院での専門研修プログラムを選択すれば、金沢大学附属病院及び北陸に多数ある関連施設で研修が行え、専門医取得と共に将来の勤務先を選択するステップになるため、将来的に北陸での勤務を考えている場合に有益だと思います。当センターでは、各診療科と協力して臨床研修医がスムーズに専門医研修へ移行できるようお手伝いをしていきたいと思っています。

2018年3月29日
金沢大学附属病院研修医・専門医総合教育センター
専門医研修部門長
二宮 致

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