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先輩からのメッセージ

令和3年3月修了者 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)
令和3年3月修了者 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

令和3年3月修了者 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

上野 雄平 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 私は外科系専門プログラムを選択しました。研修医時代から外科医になることを念頭において研修することができる本プログラムが魅力的に感じたからです。
 本プログラムはたすき掛けのプログラムで、たすき先は黒部市民病院でした。研修医1年目の初めの3か月間は金沢大学附属病院の外科で研修し、手術や周術期管理、化学療法などを学ぶとともに、学会発表に向けて抄録の書き方や発表原稿などとても細かく指導していただきました。7月からは黒部市民病院で、主に内科や救急を研修しました。幅広くCommon diseaseに触れることができ、初期対応から病棟管理まで一連の流れを意識して研修することが出来ました。翌年の2月、3月には救急の研修として千葉県にある日本医科大学千葉北総病院に行かせて頂きました。当病院は、全国有数の救急救命センターであり千葉県ドクターヘリ基地病院として、千葉県全体の救急医療や、災害医療をリードする施設です。救急科の入院患者の8割が重症の外傷症例であり、外傷患者の初期治療からICU管理、退院までを深く学ぶことができました。
 2年目は、大学病院でICUや病理診断科、放射線科、消化器内科、麻酔科など消化器外科に進む上で必要と思われる科で研修させて頂きました。どの科の先生も多忙な合間を縫って親身に教育してくださり、毎日非常に密度の濃い研修をさせていただくことが出来ました。そして、必修科目や選択必修科目の研修を終えたため、12月から4か月間金沢赤十字病院での外科研修を希望したところ、快諾して頂きました。当病院では、ラパコレやアッペ、ヘルニアなど週1~2件ほど執刀させて頂き、手術や病棟管理について深く学ぶことが出来ました。
 大学病院のたすき掛け研修でのメリットは、大学病院のよいところと市中病院のよいところを総取りすることが出来る点だと思います。私はこの2年間で外科を多めに研修しましたが、それでも色々な病院で幅広い疾患をみることが出来、研修が偏りすぎているとは感じませんでした。外科以外の科を研修している時も、将来外科に進むならこの知識は必要だね、だったり、こういう症例がいたらこのタイミングで紹介してね、といったように外科に進む上で必要な知識を優先的に教育していただける点もよかったと感じました。また、非常に融通もきかせて下さり有意義な研修生活を送ることが出来ました。
 将来すすむ科が明確に決まっている方には、金沢大学附属病院の専門領域重点プログラムは非常におすすめです。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

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魚谷 雄太郎 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 私は金沢大学に特別枠で入学したため,専門科は決まっていませんでしたがプログラム1(専門コース)を選択しました。研修1年次の12ヶ月間は松任中央病院で研修を行い、2年次は金沢大学病院で内科系を中心に研修を行いました。たすき掛け先病院での研修では、内科で病棟管理,救急で初期対応,麻酔科で挿管手技,外科で周術期管理,日当直で時間外外来のファーストタッチを中心に学びました。地域はマンパワーが求められるため,深夜の呼び出しなど大変なこともありましたが,地域医療の一端を担っているという実感のある研修ができました。金沢大学での研修にあたっては,カンファレンスが大変そう,症例が珍しく勉強が難しそうというイメージを抱いていましたが,結果としては,心配していたようなことはありませんでした。市中病院と違って頻繁にカンファレンスはありますし,症例も複雑なものが多いですが,受け持ち患者数は市中より少なく,主治医チームあたりの患者数も限られているため,一症例について深く検討する時間や機会がありました。市中病院では日々の業務に”慣れ”,なるべく早く”こなす”鍛錬を積みましたが,大学病院では一つ一つの症例について立ち止まって,丁寧に考える力が鍛えられたと思います。結果として,自分は2年目を大学病院で過ごしたことで良い研修ができたと感じています。大学病院の医局に入局を考えている方々や,大学でしか診ることのできない症例を経験したい方とって,大学病院での研修は良い選択肢であると思います。

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築田 紗矢 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 勉強お疲れ様です。研修医生活が終わり、振り返ると、良かったことも悪かったことも色々な経験をして、考え方や価値観も少し変わったなと感じています。研修医1年目では、市中病院で病棟や救急外来で沢山の患者さんに対して、責任をもって診察をして、治療をしていく。急変があったり、入院の入れ替わりが激しかったり、一度に多くの患者さんに対応をしなければいけないこともあり、目の前ことに精一杯でした。その中で素敵な先生方との出会いもあり、診療に対する姿勢や急変に対応する一般的な能力などは、まだまだ未熟ですが、身についたのかなと感じています。熱心に指導していただき、大変充実していました。
 1年目の間も自分なりに病態について考えていたつもりでしたが、マニュアル本を片手に対応して終わってしまうことも多かったです。“この場合は一通り検査をして、鑑別をしてこの治療をする.“ 一対一対応のようにこなしていまいした。2年目に大学病院に戻ってからは、患者さんの身体の中で起こっていることをじっくり考える機会が多く、生活背景や病態生理を把握すると、“患者さんそれぞれ” で同じ病気でも違って見えてくる気がしました。 そうすると、日々の診療が作業ではなくなっていくように感じ、純粋に面白いなと思えました。 個人的には特に地域医療、病理部、漢方医学科で研修した際に、大げさですが世界が広がったように感じました(笑)。
 2年を通じて感じたのは、同じ病院、同じ科で研修したとしても、決して同じ研修にはならないということです。これを言うと元も子もないですが、“人それぞれ” です(笑)。研修医それぞれで学びたいことも、学び方も違うので、そういう面で金沢大学附属病院の研修プログラムはとても恵まれていたと感じます。1年目の市中病院はもちろん、大学病院では様々な科で研修でき、2年目でも協力病院で自分の希望科の研修も可能でした。 最後になりますが、研修医になってから、気づくこと、感じることでやりたいことが変わってくると思います。研修生活での出会いを大切に、同期と労わりあいながら、無理せず頑張ってください。 そして、研修医生活を支えてくださった、先生方、職員の皆様、本当にありがとうございました。

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中社 泰雅 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 私は研修開始時には診療科は決めていませんでしたが、石川県特別枠の規定で専門領域重点プログラムを選択しました。もともと地域医療にも興味があり、1年目は公立能登総合病院、2年目は金沢大学附属病院で研修を行い、研修を進める中で診療科を決めようと考えていました。
 公立能登総合病院では、必修である内科を半年間、救急を3か月間、選択必修は精神科、外科、小児科を選択しました。七尾市では恵寿総合病院と並んで地域の中核病院であり、診療科に関係なく幅広い疾患を経験することができました。他科の先生だけでなく、他職種の方々とも連携が取りやすく、色々な方面から学ぶことも多かったです。
 金沢大学附属病院では、公立能登総合病院では経験できなかった専門性の高い症例を経験できました。また指導医をはじめ、先生方が多いため、症例について相談がしやすい環境で勉強させていただきました。外科を専攻することを秋に決定し、以降は病理部、緩和ケア、放射線科など、今後の診療に生きてくると思われる専門性の高い診療科を回りました。これらの診療科では、研修期間が短いと感じるくらい充実していました。このような専門性の高い診療科で研修できるのも大学病院の強みであると思います。
 私は診療科をなかなか決めることができませんでしたが、多くの診療科で研修させていただき、それぞれの診療科の特色、雰囲気などを知ることができました。専攻する診療科での研修も重要とは思いますが、多くの診療科で研修することで視野が広がり、今後の研修に生きてくると感じています。金沢大学附属病院での研修では、その強みを生かして充実した研修期間を過ごして欲しいと思います。

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山本 祥博 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 私はたすき掛けとして1年間加賀市医療センターで、1年間金沢大学附属病院で研修させていただきました。加賀市医療センターは市中の基幹病院で、救急搬送を断らない体制を構築している病院です。市中にて救急、内科をローテーションしcommon diseaseに対応する力を身につけました。特に、入院から退院に至るまで一貫して受け持つというところが大変勉強になりました。医師や看護師のみならず、薬剤調整、リハビリ、退院調整などにおいて多職種が関わることが必要であるということをはっきり認識しました。また、救急当直は大学病院ではなかったため市中病院で培った経験のままに研修医を卒業することになりました。当直対応は容易ではありませんでしたが、最低限の力を身につけることはできたと感じています。
 一方、大学病院では3年目以降の専攻科選択を悩みながらローテーションを行いました。各科非常に専門的な疾患を扱っており、カンファレンスでも議論を重ねます。市中では経験的な治療をしていることが多かったですが、大学では学術的に治療を行う意義についてエビデンスを求めて論文を検索しました。また、大学には2W1Sというシステムが有り、2週間という短いスパンでのローテーションも可能となっています。私はその期間で皮膚科と緩和ケアをローテしました。学生時代のローテは患者像が明らかではなく、目標を見失いがちでしたが、研修医のローテではいずれも目標を持って取り組めましたし、各科の先生の大まかな考え方のようなものに触れることができました。
 市中にいる間、志望科はぼんやりしておりとにかく目の前のことで一生懸命でしたが、大学で少し余裕を持って後悔のない志望科選択を行えたのではないかと思います。市中病院ではマイナー科は少人数での運営でありローテが容易でない、十分に教育を受けられないという可能性もあります。市中で医師としての最低限の力を身につけた上で、大学病院では俯瞰的に各科の魅力について触れることができました。特に志望科選択を迷っている方に、このプログラムはおすすめできるのではないかと思います。

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米田 千里 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 金沢大学付属病院に研修を考えている医学生の皆さま、こんにちは。私は金沢大学付属病院の初期研修を非常にお勧めしたいと思います。
 私が大学病院を研修先にした理由は、もともと内科志望でなんとなく大体の科が決まっており内科専門プログラムを考えていたことや、大学病院でアカデミックな臨床の考え方を学び、市中病院でcommon diseasesを経験し手技や救急をできるようになりたいと思ったからです。金沢大学では関連病院が多く、県外の病院含め最大16か月間も外病院で研修することも可能のため、複数の外病院を希望にあわせて組み合わせて研修することも可能です。また専門研修プログラムが多くあり、すでに科を決めている方はその科に特化して研修することができます。
 私は、研修医1年目は外病院へ1年間研修し、その後大学病院に2年目で戻ってきました。1年目市中病院にいる間に希望科を絞ったので、大学病院では希望科を中心に研修したことでより自分にあった研修ができました。また、大学病院へ戻ってきてからは、疾患の考え方やEBMに基づいた医療の在り方、症例のプレゼンのやり方等が、1年目に全然できていなかったと改めて痛感し反省しました。大学病院ならではのカンファレンスや、プレゼンテーションの場も非常に勉強になる点が多くありました。市中病院と大学病院を両方経験したからこそ分かったことだと思っています。
 また2年目の後半には大学病院では救急当直はあまりなかったため、救急対応や内科外来の研修をするために、3か月間再び別の市中病院へ研修しました。一度金沢大学附属病院で学んだからこそ、市中病院と大学病院で学んだ知識を生かし充実した研修を送ることが出来たと思っています。また専門医になるために必要な症例で特殊な疾患の症例も大学病院で経験できたのもよかったです。
 今年はコロナウイルスの影響もありできないこともあったのですが、普段は金沢大学附属病院では研修医向けのレクチャーやセミナー等が多く開催されており、勉強の機会も非常に多いと思いました。ぜひ興味のある方は金沢大学附属病院の研修を考えてみてはいかがでしょうか。

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和田 侑也 令和3年3月修了 プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

 6年生の夏に面接があります。しばらくするとマッチングで臨床研修先が決まります。
 6年生の秋に1年目の病院を決める試験があります。とても短い時間で、とてもたくさんの問題を解きます。国家試験のような選択問題だったと思います。そして、第1希望から第10希望まで病院名を指定の用紙に記入します。基本的には1年目は外病院、2年目は大学病院で研修する人が多いです。診療科、救急、給料、立地、同期の人数などを考慮して、事前に考えていくと良いです。当日に各病院から5分程度のアピールタイムがあるので、そちらも参考にしたら良いと思います。
 6年生の冬に1年目の病院が記入された紙が郵送されてきます。1年目の病院にご挨拶のメールを送ります。急いでアパート探しと引越しの準備を始めます。家賃補助や契約方法は病院によって異なるので、ご挨拶の際に質問しておくと良いかもしれません。アパートは想像以上に早くなくなります。引越しは想像以上に予約がとれません。早めに動くことが大切だと思います。
 また、6年生の冬に1年目の研修スケジュールを決定し、大学病院に提出しなければなりません。ある程度決められている病院もあれば、完全に自由な病院もあります。4月以降に変更可能かどうかも確認しておくとよいと思います。
 国家試験に合格したら、病院に連絡します。あとは引越しが終われば、研修準備は完了です。研修がんばってください。

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令和3年3月修了者 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

上田はるか 令和3年3月修了 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

 私は大学卒業時点で、ある程度どの科に進もうか決めていました。しかし、何科に進むかに関係なく医師として様々な症例を経験しておきたいと考え、市中病院と大学病院でたすきがけができる地域医療連携実践プログラムを選択しました。
 1年目の横浜栄共済病院では、必修科を中心に、内科、外科、救急科、麻酔科などをローテートしました。医師1年目であるとともに社会人1年目であったため、大変なことも数多くありましたが、上級医の先生方やコメディカルの方々に助けられ、大変有意義な研修生活を送ることができました。
 2年目は大学病院で、自分の興味がある科を中心に、マイナー科や地域医療をローテートしました。大学病院では、市中病院では経験できないような症例を経験することができ、専門性の高い診療を学ぶことができました。地域医療はやわたメディカルセンターでの研修を選択し、地域に密着した医療を知ることができました。また、大学病院では研修スケジュールに関して非常にFlexibleで、研修の途中で容易にローテート変更ができたのはありがたかったです。
 専門コースとたすきがけコースでの選択に迷っている方もいらっしゃると思いますが、私はたすきがけコースで良かったと感じています。実際に回ってみないと分からないことの方が多いですし、専門コースでなくても自分のモチベーション次第でいくらでも勉強できます。
 初期研修の2年間は、本当にあっという間でした。正直どこで研修しても自分次第だと思いますが、私は金沢大学で研修できて良かったと思っています。駄文ではありますが、皆さんの研修の一助となれば幸いです。

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水谷 祐大 令和3年3月修了 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

 本プログラムはたすき掛けコースであり、研修医1年目は城北病院で、2年目は金沢大学附属病院にて研修を行いました。私は小児科に進むことは決めていましたが他県の大学から当院の研修を選んだこともあり、石川県の医療を見て学ぶという意味で小児科専門コースではなくたすき掛けを選択しました。
 1年目の城北病院では、主に内科・小児科(石川県立中央病院)・産婦人科(石川県立中央病院)・救急科を研修しました。地域に根差した病院であり内科研修では一般外来の研修もさせて頂きました。また多職種連携が充実しており、希望に応じて内科研修の一環として腹部エコーや心エコーなどを放射線技師さんにつきっきりで研修することも可能でした。オーダーメイドの研修をするという点では非常に有意義な1年であったと感じています。
 2年目の金沢大学附属病院では小児科の諸先生方にも相談しながらローテーションする診療科を選択しました。小児科(NICU含む)を中心に研修しながら小児外科や核医学診療科、麻酔科、精神科など将来繋がりのある診療科で勉強させて頂きました。各診療科の先生方も小児科志望であることを尊重して頂き、幅広く学ぶ中でも小児に関することは深く教えて頂けるなど将来を見据えた研修ができたと実感しています。
 上記が私の研修の概要であり、ここからは当院のプログラムで良かった点について説明します。私は様々な事情があり石川県外、さらに言えば北陸など程遠い山陰地方から当院のプログラムを選択しました。正直言うと「排他的なコミュニティだったらどうしよう」と不安に感じたこともありましたが1年目、2年目共に全く心配していたようなことはなく皆さん非常に優しく指導して頂きました。また2年間を通して「これをやってみたい」「○◯病院で研修させて欲しい」など外様にしては図々しくたくさんの希望を伝えましたがほとんど叶えてくれたため非常に有意義な実習ができたと感じています。また市中病院での研修がメインになっている昨今ですが同級生と比較しても遜色ない研修が実現できました。
 研修医が積極的に学びを求めさえすれば様々な経験ができるという点で当プログラムを非常にオススメ致します。

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村瀬 裕哉 令和3年3月修了 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

 2年間の臨床研修を終えて,金沢大学附属病院での臨床研修の良かった点をお伝えします。
 1年目は市中病院で,2年目は大学病院で研修しました.市中病院では数多くの症例を経験し,基本的な手技や物事の考え方というのを勉強できました.1年目はどこの病院へ行っても不慣れなことばかりですし,研修医の必修カリキュラムで色々な科を回るため忙しいと思いますが,3年目以降の専門領域を見据えることで意義ある研修になると思います。
 大学病院では,1年目で当たり前のようにしていたことひとつひとつに根拠を求められますし,専門性の高い症例が多いので,プロ意識を持って勉強することになります.私は呼吸器科ですが,呼吸器領域でも肺がんや気管支,間質性肺炎に細分化されます.各専門の先生から直々にご指導いただけるのは大学病院の大きな特徴であると思います.勉強する機会も多いので大変ではありますが,充実した研修になると思います。
 市中病院には市中病院の大変さがあり,大学病院は大学病院の大変さがありますが,どちらも経験できたことはよかったです.3年目以降は専攻医として,各科の先生からコンサルト受ける立場にもなると思いますので,大学病院で臨床研修を終えることは大変有意義と考えます。
また同期も非常に多く,医療に関すること以外も含めて刺激を受ける機会もたくさん得られると思うのでおすすめです。

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和田 崇宏 令和3年3月修了 プログラムⅢ(地域医療連携実践プログラム)

 私はたすき掛けコースを選択し、研修医1年目は福井県立病院、研修医2年目は金沢大学附属病院で研修しました。
 みなさんが卒業後に病院で働き始める時、右も左も分からない状態で始まると思います。救急外来では、腹痛でものも言えぬ患者さんと不安な顔で自分に必死に語りかける家族と対峙する様な場面からスタートするかもしれません。病棟では、点滴や薬が足りずにスタッフから判断を求められる状況でスタートするかもしれません。福井県立病院では、内科・外科・小児科・麻酔科・救急科をローテートし、病棟管理から救急対応といった医師としての基本的な業務を学びました。上級医や他のスタッフの見守りがありながらも、1人の医師として実際に自分で業務を遂行しつつ、少しずつ自分で出来る範囲が広がる中で、確実に成長を実感できる喜びは大きいものでした。特に、救急分野では外来に救急科医師が24時間常駐しているため、その場でフィードバックを頂ける環境でした。救急対応やプライマリケアを体に覚え込ませることで、研修の終わりの時期には、研修医としての一通りの技能を習得できたと感じました。施設全体として研修医を積極的に育てたいという暖かい雰囲気の中で、熱心なご指導をいただき、自分の医師人生の土台が形成されたと思います。
 大学病院で研修をする大きな特徴は2つあると考えています。その一つが、集合知です。大学病院には難治性病態の患者さんが集まります。患者が抱えるcommonな病態に対しては、1年目の研修で培った経験で管理を行いつつ、難治性病態に関して上級医と共に文献等で知識や技術のインプットと患者さんへの還元を繰り返しました。大学には数多くの専門家が在籍し、カンファレンスを通じた集合知で解決策を導く過程は大学病院の醍醐味であると感じました。
 大学病院のもう一つの特徴が研修の自由度の高さです。大学病院では院内研修のみならず、他施設での短期留学も行うことができます。私の場合は、大学のご好意により、国立保健医療科学院という公衆衛生の専門機関での2ヶ月の研修をさせていただきました。この研修では、日本各地から研修医が集い、公衆衛生分野で働く専門家からの講義の受講やディスカッションを行います。医療政策や国際保健、感染症対策といったグローバルな内容から、インフラや地域医療構想、災害対策などのドメスティックな内容までがカバーされており、莫大な領域が広がる医療システムの視点から病院での臨床を見つめ直すことで、また新しい問題意識を持つことが出来るようになりました。このような研修ができた理由は、大学のアカデミアとしての自由な雰囲気と施設の規模の大きさによると思います。皆さんが研修される際にも、ふとやってみたいことが出てくることがあると思います。そんなときに交渉の余地が大きく、柔軟な研修を提供してもらえる事も大学にいる醍醐味であると思います。
 市中病院、大学ともに熱心に教えてくださる先生方が多くいます。皆さんも卒後研修先では大変悩まれると思いますが、参考になれば幸いです。

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