金沢大学附属病院 Kanazawa University Hospital

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高密度無菌治療部

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案内

  • 高密度無菌治療部長
    朝倉 英策

  • 高密度無菌治療部は、造血幹細胞移植の前処置である化学療法、放射線療法により高度の好中球減少状態となり、重症感染症発症の危険性が高い患者に対して無菌室療法を施行するために、1984年4月に新設された中央診療部門です。無菌治療室は、当初第三内科の治療室として国立大学では初めて1977年3月に設置されました。これが新設の当部に移管され、1987年、1994年に改修されました。現在は、2001年の新病棟開設に伴い、極めて精度の高い無菌治療棟が東3階に設置され、造血幹細胞移植を中心とした治療を行っています。

内容

高密度無菌治療部は、血液内科・小児科と連携することにより、年間30例前後の血液疾患患者さんに対して造血幹細胞移植を行っています。骨髄移植、臍帯血移植などの造血幹細胞移植を受けた患者さんでは、一時的に白血球が0になるため、空気中に真菌や細菌がほとんど存在しない環境で、無菌化した食事を取りながら一定期間過ごす必要があります。このような無菌室治療の環境を整備することによって、造血幹細胞移植による難治性血液疾患の根本的治療を支援するのが高密度無菌治療部の仕事です。健康な人(ドナー)の造血幹細胞移植は、患者さんの体の中に残った腫瘍をドナーの免疫を利用して攻撃させる一種の免疫療法ですので、がん免疫療法に関する研究も行っています。また、造血幹細胞移植後には、血液が固まりやすくなる播種性血管内凝固や血栓性微小血管症などが起こりやすくなるため、血栓症の治療や病態に関する研究も行っています。

特徴・特色

先端医療の開発

  • 治療抵抗性血液腫瘍および固形腫瘍に対する骨髄非破壊的同種臍帯血移植法の開発
  • 微小循環障害・血管内皮障害の病態解明と対策