金沢大学附属病院 Kanazawa University Hospital

病院案内

Hospital Guide

病院長ご挨拶

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 令和6年4月から病院長に就任しました吉崎智一です。蒲田前病院長が手がけられた職員が明るく元気に働ける病院作りを継承し、明るく元気な雰囲気が患者さんにも伝わり安心して治療を受けられる環境を提供することを大切にし、病院長の任に当たります。

 今年は1月1日に能登半島地震が発生しました。大規模な厄災が起こったときには、通常の診療体制を維持することすら困難になりますが、本院は高度医療の提供維持と能登地域への医療支援活動の両立を行ってきました。能登地域からの患者さんの受け入れと現地での医療支援を行うとともに、石川県の急性期医療機関が逼迫する中、災害以外の急性期患者についても、多数本院で受け入れました。3か月が経過し、必要とされる医療支援は中長期的な医療支援へと移行しつつあります。本院も引き続き復興に向けたサポートを継続するとともに、近い将来、災害医療において必要とされる、より効果的な医療支援システムの開発も見据えて対応していきます。

 このような状況の中、今年3月に第2中央診療棟の全面供用を開始しました。最新設備を備えた手術室を設置し、外来化学療法センターが拡大され、診療機能を強化しました。特に手術室は、術中にMRI撮影や高解像度血管造影を行うことで手術精度を大幅に向上させるハイブリッド手術室、最新の高精度ロボットを備えた手術室、コロナの教訓からさまざまな感染症患者に対応できる手術室を備え、患者さんやご家族の負担を減らし、安心安全な高度医療提供が可能となりました。第2中央診療棟の新築により、これまで以上に臨床・研究・教育、それぞれが融和した金沢大学附属病院ならではの社会貢献ができるようになると考えています。

 本院は1862年開設の加賀藩彦三種痘所がルーツです。遡ること162年、多くの歴史的荒波を乗り越えて、医療の提供はもとより、医学の発展、医療人の育成に努めてきました。加速する少子高齢化が現在から未来の日本社会のキーワードとなった今日、大学病院を取り巻く環境は臨床も研究も教育も非常に厳しいものです。しかし、嘆いたり、憂いたりするのは私たちの仕事ではありません。私たちの仕事は、どのような環境下であれ、安全に、最高の医療を患者さんにお届けすることで、社会に貢献することです。そして、日進月歩の科学技術に注視しながら、問題点は何か、なぜ解決できないのか、何があれば解決できるのか考え続け、時代に合った医療倫理に基づき、新しい医療を開発すること、将来の医療を担う医療従事者を育てることです。

 本院に来院される方々はもとより、地域のみなさまから信頼され、本院に関わるすべての方から愛される金沢大学病院であり続けられるように精一杯頑張ります。
 どうぞよろしくお願いいたします。

令和6年4月1日