金沢大学附属病院 Kanazawa University Hospital

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内視鏡センター

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  • 内視鏡センター長
    鷹取 元

内容

1984年に開設された内視鏡部門は、1996年5月に光学医療診療部となり、2023年9月に内視鏡センターとなりました。内視鏡センターはセンター長・副センター長・看護師9名、ME2名、洗浄員5名、1名の補助員、1名の事務員により運営され、内科・外科など各診療科の医師が上下部消化管・胆膵内視鏡検査、気管支鏡検査、内視鏡治療などを行っております。金沢大学の特定機能病院としての役目を果たすべく、医師の技量が十分発揮できる環境を整えております。
金沢大学附属病院には現在12名の内視鏡指導医と20名以上の専門医が在籍しており、最新の知識に基づく高度な診断・治療を行っています。施設内には個別化された7部屋の検査室・リカバリールーム・モニター室があり、モニター室では全ての検査室および内視鏡画面を監視することができるようになっています。これらの設備により、患者さんが安心して検査が受けられるとともに、大学病院の使命である若手医師・医学生の教育が円滑に行える環境となっています。内視鏡画像及びレポートなどの検査情報は、内視鏡画像ファイリングシステムにより院内コンピューター端末を用いて院内各所から参照可能であり、カンファレンスや病状説明に利用されています。また、内視鏡検査を行う各科・部門をネットワークで接続し、ファイリングシステムを一元管理しています。
2021年には内視鏡検査機器を更新し検査体制を整備しています。内視鏡センターでは、一般的な上下部消化管内視鏡検査処置に加え、診断が難しいとされる胆管や小腸疾患に対する胆道内視鏡検査・小腸カプセル内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡検査が施行されており、全消化管が観察可能です。7部屋ある検査室と移動用検査システム全てに早期食道癌や咽頭癌の発見に有用な粘膜表層の微細血管構造を強調観察するNarrow Band Imaging(NBI)機能を搭載した内視鏡システムを導入し、拡大観察内視鏡との併用で良性・悪性の鑑別が可能となっております。また気管支鏡検査では腫瘍性病変と正常粘膜を異なる色調で強調表示する蛍光観察(AFI)が行えるようになっております。検査頻度が増加している全大腸内視鏡検査は、拡大内視鏡と炭酸ガス送気で患者さんの負担が軽減されています。さらに超音波内視鏡装置により消化管・胆膵疾患に対する超音波内視鏡下穿刺(EUS-FNA)が行われており、内視鏡下の診断が難しい粘膜下腫瘍や膵腫瘍に対する生検診断が可能です。治療内視鏡では早期の食道・胃・大腸癌に対して粘膜下層剥離術(ESD)やレーザー焼灼・光線化学療法(PDT)を積極的に施行しており、食道静脈瘤に対する食道静脈瘤硬化療法ならび結紮術にも多数行っております。現在の年間平均検査数は、上部消化管4,700件、下部消化管2,000件、内視鏡的膵胆管造影300件、小腸内視鏡130件、気管支鏡490件です。内視鏡センターでは今後も機器整備をすすめ、より安心で安全な医療を提供していく予定です。