金沢大学附属病院 Kanazawa University Hospital

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造血・免疫細胞療法センター

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  • 造血・免疫細胞療法
    センター長

    宮本 敏浩

  • 2012年9月、造血幹細胞の移植を推進するための法律「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」が成立しました。医療の発達とともに、造血器腫瘍の根治を目指した造血幹細胞移植の適応は拡大し、その件数は年々増加傾向にあります。今後も件数の増加が見込まれる造血幹細胞移植を適切に実施するにあたり、この法律では、「移植を希望する患者さんにとって、病気の種類や病状に合った最適な移植が行われるとともに生活の質の改善が図られることが期待される」という方向性が示されました。その中の課題として、「幹細胞を提供する提供者(ドナー)の確保」、「最適な造血幹細胞移植法が選択できる実施体制の整備」および「造血幹細胞移植のコーディネート期間の短縮」等が挙げられています。これら課題に対応するために、当院では2017年7月、造血細胞移植センターを設置し、2021年10月からは現在の造血・免疫細胞療法センターとなりました。

内容

本センターでは、当院の診療科および中央診療部門の専門医、スタッフが横断的に参画し、造血細胞移植とともに、2019年に保険承認されたCAR-T細胞療法を実施しています。移植またはCAR-T細胞療法を受ける全ての患者さんを対応に多職種カンファレンスを行い、主科である血液内科医・小児科医に加え、薬剤師、看護師、栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカーおよび造血細胞移植コーディネーターが参加し、あらゆる角度から患者さんを見つめ、最善の医療を提供できるよう議論をしています。また、資格を持つ看護師による「移植後長期フォローアップ外来」を毎週設置することで、各分野の専門家がそれぞれの視点で患者さんとドナーを支え、あらゆる疑問や悩みにお応えできるような体制を備えています。本センターの取り組みにより、当院が北陸地方における造血・免疫細胞療法を主導するとともに、患者さんおよびドナーが安心して医療を受けられるようになりました。