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Department Listプレコンセプションケアセンター
プレコンセプションケア
センター長
八木真太郎
内容
プレコンセプションケアセンターの概要
プレコンセプションケアは、「妊娠する以前の適切な時期に、正しい健康情報や知識を得てそれを実践すること」や「将来の妊娠・出産に備えて行うヘルスケア」を意味します。近年、米国疾病管理予防センターや世界保健機関の提唱もあり、妊娠を計画している女性だけではなく、すべての妊娠可能年齢の女性にとって大切なケアと位置付けられています。当院では2022年12月にプレコンセプションセンターを開設しました。当センターは、将来的に妊娠を考えるすべての女性とカップルが、あらゆる視点から現在の健康状態をチェックし、日々の生活や健康について各分野のスペシャリストたちに相談できる窓口としての役割を担います。
プレコンセプションケアセンターでは特に、現在疾患治療中の方や、小児期に罹患した疾患の治療歴がある方の将来の妊娠・出産についての相談、治療の影響なども含め、妊娠しづらい状況にあるカップル、妊娠しても良好な結果が得られないカップルなど、各診療科からの相談を受け付けています。また、これまでに妊娠に関する情報が十分ではなかった疾患の妊娠・出産に関しては、個々の症例に対して関連する診療科による慎重な議論のもと、妊娠の是非も含めて検討する機会を設け、また重篤な合併症を有するにもかかわらず妊娠継続中の妊娠女性に対しても、十分な議論と医療体制構築のための議論の場としての機能も果たします。
当院では臓器移植センターの開設以降、生体臓器移植を受けた方々の長期的なフォローアップのみならず、ライフイベント（就職、結婚、妊娠、出産など）に対する支援が必要不可欠になっています。こうしたライフイベントを迎える方々に対して、プレコンセプションケアのニーズは高まり、さらに若年女性の罹患が多い膠原病の長期管理中のライフイベントに関わる教育・指導においても、当センターの役割は大きいと考えています。こうした状況から、高度専門医療を提供する当院としての役割充実の点からプレコンセプションケアセンターを設置することとなりました。関連する診療科を含めた多職種が連携して女性・カップルのプレコンセプションを協議・提案していきます。