金沢大学附属病院 Kanazawa University Hospital

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がんゲノム医療センター

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  • がんゲノム医療
    センター長

    竹内 伸司

  • 2019年9月、本院は厚生労働省から「がんゲノム医療拠点病院」に指定されました。がんゲノム医療センターでは、がん遺伝子パネル検査で数十から数百の遺伝子を一度に調べ、検出された遺伝子異常をさまざまな専門家により構成される会議(エキスパートパネル)で検討し、最適な治療薬を提供する医療を行っています。がん遺伝子パネル検査を受けても遺伝子異常が見つからない、あるいは見つかっても治療薬がないという理由で、治療にたどり着く確率は決して高くありません。しかし、急速に発展しているがんゲノム医療を推進し、今できる最善の検査を行って患者さんが治療に巡り合うチャンスを届けてまいります。

 

    内容

    100種類以上の遺伝子異常(変異,増幅,融合遺伝子など)を一度に測定できるがん遺伝子パネル検査(OncoGuideTM NCCオンコパネル,FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル,FoundationOne Liquid CDxがんゲノムプロファイル, Guardant360CDxがん遺伝子パネル, GenMineTOPがんゲノムプロファイリングシステム)が保険償還されました。検査の対象は,標準治療がない,または局所進行もしくは転移が認められ標準治療が終了となった固形がん患者(終了見込みを含む)で,関連学会のガイドライン等に基づき,全身状態·臓器機能等から本検査施行後に「化学療法の適応となる可能性が高い」と主治医が判断した者です。これに該当しない場合は自由診療で「PleSSision検査」を行うことが可能です。
    がんゲノム医療センターでは,「がんゲノム外来」において適応があると判断された患者さんを対象に,がん遺伝子パネル検査の説明と同意取得を行っています。病理部を通じて腫瘍組織や血液検体を提出し,その結果を複数の専門家が参加するエキスパートパネルで検討した上で,最適な治療を患者さん及び主治医に提案・説明しています。実際の治療は,原則として紹介元の主治医に行っていただいておりますが,適宜,当院の腫瘍内科でも治療を実施します。また,がん遺伝子パネル検査を実施しても,治療対象になる遺伝子異常が見つからない場合や,有効性が期待される薬があっても1)保険適用外,2)治験や患者申出療養制度の適格基準に抵触して治療を受けられない場合もあることをご了承ください。現時点で,遺伝子パネル検査を受けて治療につながる割合は約10%と報告されています。また,遺伝子パネル検査には原則として手術や生検で採取された腫瘍組織が必要です。しかし,腫瘍組織を使用した検査が医学的に実施困難と判断される場合には血液での検査(FoundationOne Liquid CDx, Guardant360CDx)も可能です。遺伝子パネル検査により遺伝性腫瘍に関連する異常が見つかる場合があります。必要に応じて,当院の遺伝診療外来で遺伝カウンセリングを受けられるように手配いたします。当院は,がんゲノム医療連携病院である石川県立中央病院や福井県立病院と連携し,北陸地方のがんゲノム医療を推進してまいります。

    特徴・特色

  • がん遺伝子バネル検査の説明・同意取得から結果説明まで一貫して対応いたします。
  • エキスパートパネルを運営し,がん遺伝子パネル検査の結果に応じて,最適の治療法を提案いたします。