部門紹介~X線CT検査~
CT検査の特徴は?
CT検査の特徴を一言で言うと“短時間で広い範囲を詳しく検査できる”という事です。例えば胸から下腹部までを撮影する時間はおおよそ10秒程度です(装置の性能や検査内容によってはこれより長くなる場合もあります)。しかも横断面の厚さ(スライス厚と言います)は1ミリ以下という極めて薄い画像で、胸から下腹部を約600~800枚もの横断面でスライスします。特に微細なからだの構造や小さな病変は薄いスライス厚ほどはっきりと確認する事が出来ます。皆さんスイカを想像してみてください。スイカを薄く切れば種はいくつあるかはっきりわかります。
しかし、厚く切ってしまうと種がいくつあるかは見た目ではわかりません。種を「がん」などの病変に置き換えて考えると、「薄くスライスする」という事のメリットがお分かりいただけるかと思います。さらに、「薄くスライスする」ことで様々な画像処理が可能となります。
これは「三次元画像処理」と呼ばれ、骨や血管などを立体的に表示したり、横断面だけでなくからだを縦にスライスする(矢状断・冠状断と言います)ことも可能となり、横断面だけでは得ることのできないさらなる詳しい情報を提供することが出来ます。他の画像検査と比べてCT検査は「薄くスライスする」ことが得意な検査であり、且つ胸から下腹部までといった広い範囲を短時間で撮影することで、長時間にわたる検査時間や長い呼吸停止を患者さんに強いることなく、高精細なからだの中の情報を知ることができる検査です。