MRIの安全性について

部門紹介~MRI~

MRIの安全性について

MRI検査は、X線などの放射線を使いません。そのため、放射線被ばくについての心配はありません。


ただし、電磁波に対する安全管理は必要です。強力な磁場に金属(磁性体)が引きつけられる吸引事故が世界中で起こっており、患者さんの死亡例もあります。また、装置の性能向上に伴い、その他の電磁波の出力も大きくなり、騒音が大きくなる、熱感を引き起こすなどの問題も出てきました。


さらに、時代とともに、MRI装置以外の環境の変化にも対応する必要が出てきました。近年、医療材料は多様化し、様々な素材のものが使われるようになってきました。整形領域の固定金属や血管などを広げる金属製のステント、内視鏡手術の際に使われるステンレス製のクリップのような体内に埋められるものなどに対しては、吸引、回転、発熱、画像劣化のような危険性を考慮し、添付文書などの安全性情報に従って装置の出力を調整しながら検査を施行します。


ネイルアート(ジェルネイル・マグネットネイル)、マスカラ・アイシャドー・ラメの入った化粧、コンタクトレンズなどにも色づけのための金属が含まれているものが多いです。これらについての安全性については、条件が個々で全く異なるのではっきりしたことがいえませんが、発熱(火傷)などのリスクは十分に想定されます。安全上、検査直前に確認された場合は、検査を施行しません。その場で取り外していただくことになります。あらかじめ、外した状態で検査にお越しください。


胎児(妊婦)や乳児に対するMRI検査の安全性は確立していません。しかし、病状の程度や緊急性などにより、検査を受けることによる有益性と危険性を天秤にかけて、同意された上で検査を行うこともあります。


MRIの安全性について、お聞きになりたいことがありましたら、放射線部へお問い合わせください。

お問い合わせ:金沢大学附属病院放射線部MRI検査室 076-265-2000(代表) 7252(内線)

kanazawa universty hospital

金沢大学附属病院 放射線部

〒920-8641 石川県金沢市宝町13-1

Tel:076-265-2000 内線2010

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