部門紹介~MRI~
MRI検査とは?[特長]
MRI検査は強力な磁石でできた装置の中で、その磁力と電波を使ってからだの内部を画像化する検査です。X線を使わないので、放射線被ばくはありません。
頭から足まで全身の骨や筋肉・血管といった組織や内臓を診ることができます。特に、頭の中の「脳」や、骨盤にある「子宮・卵巣」、「前立腺」といった臓器は、X線CT検査よりも良いコントラストで画像化できます(白黒の差がはっきりしている)。また、脳の血管などは造影剤を使わなくても描出することができます。
一方で、MRI検査は広範囲にわたる検査は苦手です。そのため、全身を撮像して何か病気がないかを探すというような目的ではあまり利用されません(代わりにPET-CTやX線CT検査などを行うことが多いです)。
また、X線CT検査ほど解像度は良くありません(細かい構造がわからない)。空気が多い肺の検査は、MRIの原理上不向きです。さらに、検査目的に応じて何種類も撮像を行うため時間がかかる、検査音がとても大きい、金属類の検査室内への持込ができないといった欠点も多くあります。
それでも、MRI検査が診断上最も有用である病気は多く、X線CTや超音波など他の画像検査と組み合わせることでより正確に病気が診断できることもしばしばです。
このように、画像検査にはそれぞれ得意・不得意があり、医師は目的に合わせて適切な検査を選んでいるのです。