部門紹介~X線透視撮影~
透視検査とは
透視検査はX線テレビ検査、X線透視検査などとも言われています。X線をパルス状または連続照射し体内を透過する際、体内の内部構造の違いによって減弱されて出てくる差をテレビのようなモニターでリアルタイムに映し出し動画のように観察します。
連続透視とパルス透視
連続透視はX線を連続的に出す方法で、パルス透視はX線をパルス状にスッキプして出す方法です。
パルス透視は一般的に1秒間当たりに30フレームの画像を表示するのが基本で、30パルス/秒のパルス透視は連続透視の線量とほほ同じに設定されています。パルスレートを下げることは被ばく線量の低減を図る有効な手段の一つですが、極端な低レートパルス透視は残像の影響やコマ落ちにより視認性が悪くなることがあるため、検査や治療に最適なパルスレートを選択する必要があります。
動画のようにとは?
透視画像は連続で何枚、何十枚もの撮影した静止画をパラパラ漫画のように動いている様にみせています。一般的に少ない枚数はぎこちない動きで残像の影響が目立ちますが、多い枚数では滑らかな動きで観察できます。透視画像は撮影枚数が多くて被ばく線量が多いのではと思われるかもしれませんが、一枚当たり少ない線量から作成されているため観察するとザラザラして見にくい画像です。
透視画像は主に検査や治療中の確認のために利用され、検査や治療の結果として保存したい場合は撮影画像を保存します。検査部位の機能評価の診断に動画を撮ることは非常に役立ちます。
最近の主流機種の透視装置はメーカー側の様々な改良によって、低線量の透視画像でも画質の向上によって撮影画像の代わりとして保存する場合もあります
透視の利点
正確な体位がとれます。
動きのある臓器の観察に適しています。
ストレスをかけた状態の観察ができます。
X線造影剤の流れ具合や溜まり具合の観察から臓器の位置、その形状と大きさ、病変部の位置や範囲の確認、術後吻合部からの漏れの有無、通過性などの確認に適しています。
穿刺針やガイドワイヤー挿入(針金のようなもの)、カテーテル挿入(チューブに特殊な加工したもの)、ステント留置(金属製の網目状の筒)などの手技を安全に行えます。